日の選び方

 いわゆる「お日柄」です。吉日、凶日を選日します。迷信として頭から否定する方もいらっ
しゃいますが、仏滅に結婚式をしたり、友引に葬式を出したりする人は滅多にいません。 
お客様を招くにあたり、嫌がられる日を避けるのはマナーとしても必要ではないでしょうか。



始めに
  「暦」がなければ話になりませんので、無い方は是非一冊お求めください。本屋さんはもちろんですが、最近で は一部の百円均一などでも取り扱っているようです。宣伝になってしまいますが、当神社でも「岩手県神社庁刊 行の郷土暦」を取り扱っております。


次に
 吉日、凶日の見方は様々あって全てが吉になる日を探すのは困難です。そこで最低限、周囲から嫌われる日 だけは絶対に避けたうえで、日を選んだ方がよいでしょう。

周囲から嫌われる日
名称
嫌われる儀式
嫌われる理由
三隣亡 上棟・地鎮など建築一般 この日に行うと三軒隣まで焼き滅ぼすとされる。
友 引 葬儀 この日に行うと文字通り死者が友を呼ぶとされる。

以上については、周囲から特に嫌われるため、絶対に避けなければなりません。





 それでは具体的に様々な日の選び方を掲載致します。お手元の「暦」を開きながらご覧くださ い。全ての方法の結果が「吉」の日というのは、皆無です。(おそらく・・・・) 極端な「凶」が入っ てない日をなんとか探し出すのが上策でしょう。


六曜(ろくよう)・六輝(ろっき)
 一般的に六曜と呼ばれ、最も普及している日の選び方です。ちなみに三国志で有名な諸葛孔明の発明という 説があります。読み方については色々ありますので、代表的なものだけ載せました。
名 称
解 説







大安(たいあん) 大吉。すべてによし。
友引(ともびき) 正午凶。朝夕吉。ただし葬儀は悪い。
先勝(せんしょう) 午後凶。急ぐことよし。
先負(せんぷ) 午前凶。静かなる事よし。
赤口(しゃっこう) 正午のみ吉。朝夕凶。祝い事は悪い。
仏滅(ぶつめつ) 万事凶の悪日。
吉凶の程度は勝手につけましたので、参考程度にお考えください。



十二建(じゅうにけん)・十二直(じゅうにちょく)
 江戸時代、日の選び方の中で最も重視されたものです。北斗七星のひしゃくの形の「柄」が指し示す方向を十 二に分けて時刻や日を表していたのが、日々の吉凶を占うように発展しました。細かい解説についてはそれぞ れお持ちの「暦」をご覧いただく事にして主な行事についての吉凶を掲載します。
○は吉 ×は凶
名 称 神事 婚礼 建築 開業 旅行 葬儀
建(たつ)
×
除(のぞく)
×
×
満(みつ)
平(たいら)
定(さだん)
×
執(とる)
×
破(やぶる)
×
×
危(あやぶ)
×
成(なる)
納(おさん)
×
×
開(ひらく)
×
閉(とづ)
×
×



二十八宿(にじゅうはっしゅく)
 もともとは古代の支那の星座ですが、のちに日々の吉凶を占うように変化しました。「鬼」が最大の吉運として 「鬼宿日」と呼ばれ、「牛」がそれに次ぐ大吉、「房」「壁」「奎」「婁」「張」などが吉とされます。細かい解説につい てはそれぞれお持ちの「暦」をご覧いただく事にして主な行事についての吉凶を掲載します。
○は吉 ×は凶
名 称 神事 婚礼 建築 開業 旅行 葬儀
角(かく)
×
亢(こう)
×
(てい)
×
房(ぼう)
心(しん)
×
尾(び)
箕(き)
×
×
斗(と)
牛(ぎゅう)
女(じょ)
×
×
×
×
×
×
虚(きょ)
×
危(き)
室(しつ)
壁(へき)
奎(けい)
婁(ろう)
胃(い)
昴(ぼう)
畢(ひつ)
×
觜(し)
×
参(しん)
井(せい)
鬼(き)
柳(りゅう)
×
×
星(せい)
×
×
張(ちょう)
翼(よく)
×
軫(しん)



九星による方法
 生まれ年により、決まってくる九星の占いがありますが、日にも九星が付いています。五行の相性により良い 日、悪い日を選ぶ方法で、人それぞれ異なる結果になります。
九 星 名
相性の良い日
相性の悪い日
一白水星 三碧木星・四緑木星
六白金星・七赤金星
ニ黒土星・五黄土星
八白土星・九紫火星
ニ黒土星・五黄土星・八白土星 六白金星・七赤金星
九紫火星
一白水星・三碧木星
四緑木星
三碧木星・四緑木星 一白水星・九紫火星 ニ黒土星・五黄土星
八白土星・六白金星
七赤金星
六白金星・七赤金星 一白水星・ニ黒土星
五黄土星・八白土星
三碧木星・四緑木星
九紫火星
九紫火星 ニ黒土星・五黄土星
八白土星・三碧木星
四緑木星
一白水星・六白金星
七赤金星



その他の選日

八専(はっせん)
 暦には干支が入っています。この干支の「みずのえね」から「みずのとい」までの12日 間を八専といい「干」と「支」の五行が同じとなって気が偏り、仏事、婚礼、建築などが凶 とされています。ただし、「干」と「支」の五行が同一でない「みずのとうし」「ひのえたつ」 「つちのえうま」「みずのえいぬ」の日は「間日」といって凶ではありません。

十方暮(じっぽうぐれ)
 干支の「きのえさる」から「みずのとみ」までの10日間を十方暮といい、「干」と「支」の 五行が相剋して万事うまく行かない悪日とされています。ただし「ひのえいぬ」「つちのと うし」の日は「間日」ではありますが、相剋の影響を受け良くないとされています。

土用(どよう)
 土用は夏の土用のみ有名ですが、季節の替わり目で年に4回あり、18日程度です。こ の期間は土公神(どくじん)が支配するとされ、土を動かすす事が凶とされています。ただ し、これにも「間日」があってその日は差し支えないとされています。「間日」は次の通り。
春の土用(立夏前) 巳・午・酉の日
夏の土用(立秋前) 卯・辰・申の日
秋の土用(立冬前) 未・酉・亥の日
冬の土用(立春前) 寅・卯・巳の日

大土・小土(おおつち・こつち)
 「かのえうま」から「ひのえね」までの7日間を大土、間日の「ひのとうし」をはさんで「つ ちのえとら」から「きのえさる」までの7日間を小土といい、土を動かす事が凶とされてい ます。以上の「土用」、「大土」、「小土」は地鎮祭や井戸、厠などの祭儀を計画する際に 考慮が必要です。

不成就日(ふじょうじゅび)
 何事も成就しない日で、婚礼、開業、神仏への祈願などは凶とされます。

天赦日(てんしゃび)
 何事も大吉。開業、婚礼など大吉。

天一天上(てんいちてんじょう)
 天一神という方角の神様が天上に昇っている期間で「みずのとみ」から「つちのえさる」 までの16日間。悪い方角が無くなり、旅行などは吉とされる。

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
 開業や種まきなど大吉。文字通り一粒が万倍となって帰ってくる盛運の日で借金をす るのは凶。吉日と重なると効果が増し、凶日と重なると効果が半減するとされます。

甲子(かっし・きのえね)
 干支の一番最初で吉日とされます。 




いわゆる「下段」(黒日とか十死日とか神吉日とか・・)についてはそれぞれ暦をご覧ください。


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